発注者支援業務の求人企業が採用時に重視すること

    発注者支援業務の求人企業に、ご紹介者の採用面談等に立ち会うことがあります。
その時の企業側の質問が、施工や設計の建設技術者、採用面談時の質問と、大きく異なると感じることがあります。
どの分野の人材採用においても経験、スキルは重要ですが、発注者支援の採用において、特に重視される留意事項があります。
発注者支援業務等の求人の面談時に、採用企業側が気にする特有の事項について、述べたいと思います。

発注者支援業務の求人採用の特徴

 発注者支援業務の技術者の雇用形態は、派遣先の正社員か業務期間に合わせた有期雇用契約(契約社員)であることが普通です。
実績の豊富な人であれば正社員ですが、多くの場合は有期雇用契約という方が一般的かと思います。
※有期雇用契約で入社し、実績を積んで正社員になるというケースも多くあります。

発注者支援は、業務期間(数年)で雇用契約が途切れるため、人材の流動性が高いことが特徴的です。
 全国を転々とめぐっている人もいますし、特定地域で頑張る人もいますが、人手不足の現状で、ちゃんと仕事ができれば、結構いい給与で、組織に依存しなくても生活できます。
 そのため、会社が合わず、建設コンサルタントやゼネコン等をドロップアウトした人も、多いです。
 つまり、様々な業務経験、バックボーンを持った人が集まっています。

企業側が恐れること

 発注者支援業務は、期間×人数で契約し、チームとして派遣されます。
発注者支援派遣元の企業が恐れることを以下に挙げます。

①発注者とトラブルを起こさないか

 発注者支援は、行政で、かなりの実務をこなすものの、立場的には組織の末端になります。発注者にも、横柄な人、理不尽な要求をする人も中にはいます。
そこで、トラブルが起こると、業者側の責任になり企業にクレームがいきます。

②チームメンバーと協調してうまくやれるか

様々なバックボーンを持つ多様な人が、業務毎に集まってチームを組みます。
僻地では、宿舎暮らしになる場合もあります。チーム内で軋轢が起こったり、チーム行動できない場合、業務能力が発揮できません。

③ゼネコン、建設コンサルタントとの関係

 発注者支援業務は、設計チェック、積算、発注図書作成、工事監督支援など多岐に渡ります。
立場は、役所組織の末端ですが、「みなし公務員」であり、業者(ゼネコン、建設コンサルタント等)に対しては、甲、発注者の立場として振舞います。
 かつてゼネコン、コンサルタントをドロップアウトした人も多く、中には、虎の威をかる狐じゃないですが、役人には低姿勢、業者には甲の立場で、横柄に接する人もいるようです。
 そのため、ゼネコンの人は、(施工監理)=建設コンサルと思って、建設コンサルタントを敵視する人も多いです。
こうしたことも、現場がぎくしゃくし、スムーズに進まない要因になります。

 上記の三つのような問題の結果、一番困るのは、業務期間中に突然辞める。あるいは発注者から人員交換を要求されることです。
そうなると、受注側は、代わりの人材を派遣しなければなりません。
 しかし、急に派遣できる人材は、そう簡単に見つからず、普段、設計をやっている人が、半ば無理やりに、突然、派遣されることになったりします。

面談時に多い質問と、その意味

前記のような事態を避けるために、発注者支援技術者の採用面談時に特有の質問には以下のものがあります。
・怒っちゃったりすることありますか?
・今まで職場でトラブルはありますか?
・自分の技術や、やり方に、こだわりは強い方ですか?
・時間やルールはきっちり守るほうですか?

 面談に立ち会ったときに「怒っちゃったりすることありますか?」という質問には、本当に驚きました。
 
 採用担当者側から聞いた、こうした質問の意味は、発注者支援は、役所内でチームで目標に向かって活動しなければなりません。
 事業の完成という共通目標(役所、業者、含む)、事業の進捗への貢献意欲があり、大きな目標のため、小さなことは妥協できる人物が求められるそうです。
 トラブル事例として、施工方法や、業務のやり方等の小さな違いを、技術的に延々と議論して、決して妥協せず、自分の主張を曲げないので、作業がストップするということがあるそうです。
 また、すぐに感情を爆発させる人もアウトです。
 どれほど優秀でも、そういう人は、ダメとのことでした。
 
 発注者支援は、媚びず、威張らず、発注者には忠実、同僚に親切、業者に堅実かつ柔軟に接するような人であるのが理想形です。決して虎の威を借りた狐みたいになってはいけません。
 よく「協調性を重視」なんて言いますが、想像以上に「人間力」バランス感覚が試される環境のようです。深いです。

おわりに

 発注者支援の採用面談時の特有の質問も、特有の職場環境における人間力をみる深い意図があることが、お分かりいただけたかと思います。

実績、資格を持ち、行政実務を知り尽くし、多様性の高い人達によるチームを率いることができる人間力の高い人材は、企業の発注者支援部門のコア人材として、活躍できるでしょう。
 今後、ますます、希少価値が高まっていくと思います。

 ご参考になれば、幸いです。

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